ウー・ウェンさんの本を何冊か持っていますが、最近使っているのがこちら『10品を繰り返し作りましょう』。
ウーさんは中国出身の料理研究家で、大学卒業後に来日されて日本人男性と結婚されています。「結婚するまで料理をしたこともなかった」からこその視点で書かれているのが、面白い。
10品中、冒頭の「豚肉とキャベツ炒め」だけでも、こんな発見が!
まずは手順。キャベツと豚肉は、炒める前に茹でる。
キャベツを一口大に切り、サッとゆでます。同じお湯で、半分に切った豚薄切り肉をよくゆでます。肉にしっかり日が通ったら取り出して、塩、こしょう、片栗粉少々の下味をまぶします。フライパンに油をひき、豚肉を炒めます。合わせ調味料を加えて肉に味を絡ませてから、キャベツを入れて炒め合わせます。
豚肉の火の通し方についても、一家言。
日本人はお刺身など生食の文化があるから、素材に出来るだけ火を通さないで、生に近いほうがフレッシュでおいしいーという考え方がある気がします。でも肉は別ですよ、と、肉食文化が長い中国人の私はお伝えしたい。
調味料は、沸くまで待つ。
合わせ調味料がブクブクと沸いてきます。(中略)沸いてこなかったら、さらに少し火を強めるか、もうしばらく似ます。水分がある程度飛んで、調味長が最初の半分ぐらいの量に煮詰まったら、ここで初めて箸を入れて、肉を返しながら味を絡めるんです。
この方法で作ってみたら、安定して美味しい「豚肉とキャベツ炒め」が出来るようになりました。
また、紹介されているレシピは、材料が1、2種類なのも嬉しいところ。数回手順通りに作れば手が覚えるので、どんどん楽に作れるようになります。そして同じ手順(コツ)で「回鍋肉」や「えびとチンゲン菜炒め」も出来るので、10品と言いつつ実質20~30品できる。
ウーさん激推の「ねぎ神様」を使ったレシピが、今後の課題です。